資産運用をしたいけど何から始めたら良いのか分からないので、なかなか始められないでいるという方も多いかと思います。
そういった方は今から言う事をそのままやって下さい。
①アメリカの投資信託「S&P500インデックスファンド」に投資する。
S&P500は投資の神様ウォーレン・バフェット氏が自分の妻にも勧めるという程、お墨付きのある投資対象です。
外国の株は怖いから日本に投資したいんだけど…という方もいらっしゃると思いますので次のデータをご覧下さい。
これはアメリカのGDP、ダウ平均、日本のGDP、日経平均を比較したものです。
アメリカのGDPは右肩上がりで順調に増えていますね、それに伴って株価も増えています。
アメリカのグラフだけだとGDPと株価の因果関係は分かりにくいですが、日本の場合を見てみると…
1990年頃にバブルが崩壊してから、GDPはずっと横ばいです。
株価はというと、やはり10,000円~20,000円の間を行ったり来たりしてます。
GDPというのは実体経済を数値化したもので、これが高くなれば高くなるほどその国の中でたくさんお金が動いている事になりますので、株価にもいい影響を及ぼします。
日本は実体経済が横ばいなので、株価も横ばいなんですね。
バフェット氏はGDPと株価について次の様に言っています。
「株式の時価総額は、長期的にその国のGDPに収斂する」※収斂…同じような状態に収まっていく
つまり、GDPが上がれば株価も追随して上がりますし、GDPが下がれば株価も追随して下がりますという事であり、日本の様にGDPが伸びない国、もっというと今から人口が減ってこれから経済が先細りしていく国ではなくて、今から経済成長が期待できるところにかける事がポイントになりますので、日本ではなくアメリカに投資した方が賢明です。
②一定のスパンで一定額を積み立てる
一定のスパンというのは、毎日とか毎週とか毎月とかそういう事です。
そのスパンで毎回10,000円なり20,000万円なり積み立て行きます。
この手法は「ドルコスト平均法」という手法なのですが、これを使う事によってどんな効果があるのか見ていきましょう。
例えば、ある投資信託にこれから1年間投資していく予定で、投資金額は12万円とします。
最初のタイミングで12万円を一括で購入すると、上の表で1月は1口10円なので12,000口買えます。
でも、その後グラフの様に価格はどんどん下がっていき、9月には一口2円まで下がったとします。
持っている口数は12,000口なので12,000口×2年=24,000円でマイナス96,000円と目も当てられません。
最終的に1口5円まで回復しているので、12,000口×5円=60,000万円でそれでも最初の投資金額の半分までしか戻ってきません。
「投資なんかやらなければ良かった」と思うのがオチじゃないでしょうか?
一方、毎月1万円ずつ投資していった場合どうなるかというと、一口当たりの価格が下がるにつれ、同じ1万円で購入できた口数がどんどん増えていきます。
一番下がった9月には、1万円で5,000口買えています。
最終的に27,123口買えていて最終価格5円なので、27,123口×5円=135,615円になります。
投資金額は12万円だったので、135,615円ー120,000円=15,615円増えています。
不思議ですね。価格が下がる事はあまり気分の良い事ではありませんが、価格が下がった時は同じ金額で買える口数が多くなるので全然悲観する必要はありません。
最終的に一口あたりの価格は当初10円の半額の5円までしか戻っていないのに、トータルではお金が増えています。
バフェット氏は「ドルコスト平均法」について以下の様に分かりやすく解説しています。
設問①
あなたは死ぬまで毎日ハンバーガーを食べ続けたいと思っているが、牛肉の生産者ではありません。
牛肉の値段は高い方がいいですか?安い方がいいですか?
→答えは言うまでもなく、安い方がいいでしょう。
設問②
あなたは今後5年間の収入のある部分を貯蓄し続ける予定で、それを株式投資に振り向けます。
株価は高い方がいいですか?それとも安い方がいいですか?
→今度は多くの人が答えを間違えます。自分たちは当分株式を買い続ける立場なのに、株価が上昇すれば元気になり、下落すれば意気消沈するのです。これでは、これからハンバーガーを買いに行くのに値上がりを歓迎するのと同じで全くバカげています。株価が上がって喜ぶのは今から売ろうとしている投資家だけで、買い続けようとするなら下がり続ける方を喜ぶべきなのです。
多くの人が株価が下がると悲観する中で、バフェット氏は積み立てている時に価格が下がったなら喜びなさいと言っています。
株価はリスク(変動に関する不確実性)がありますので、上がるか下がるか分かりませんが、最初のタイミングで一気にお金を突っ込んでしまった場合、その後下がった時の醍醐味が得られません。皆さんが積立て投資を始めたばかりの時は「下がれ~下がれ~」って祈っておいて下さい。
③長期投資する
長期投資をする理由に「値上がりが期待できるから」と答える人がいますが、はっきり言いますけど間違いです。値上がりを追ったところでそんなに儲かりません。
何なら株なんか値上がりしなくても良いです。
何故長期投資をしなければならないかというと「複利」の効果が得られるからです。
またまたバフェット氏の言葉ですが
「リッチになりたいなら資産を複利で運用する必要がある」
お金持ちになるために、「必ず」使わなければならないのがこの複利です。いいですか?「必ず」ですよ。
では複利がどれほど恐ろしいパワーを持っているか見ていきましょう。
金利の付き方には2種類あります。「単利」と 「複利」です。
表は元本100万円を単利で運用した場合と、複利で運用した場合の1年ごとの推移が書いてあります。
まず単利を見ていくと1年目は110万円、2年目は120万円、3年目は130万円となっています。
これは何故かというと、最初に投資した100万円の10%の10万円が毎年利息として乗っているからです。
100万円+10万円+10万円+10万円+…と足し算で増えていく訳ですね。
では次に複利を見ていくと、1年目は110万円で先ほどと変わりませんが、2年は121万円、3年目は133.1万円という風に、少しずつ複利の方が増えていきます。
これは何故かというと、もらった利息にも利息が付いているからなんですね。もらった利息を翌年の元本に組み込む、利息を再投資するといういい方も出来ます。
計算式は 100万円×110%×110%×110%×…となりかけ算で増えていく事になります。
この複利の効果を最大限に発揮するためには3つのポイントがあります。
①金利が高ければ高いほど効果が大きい
②元本(元のお金)が多ければ多いほど効果が大きい
③時間をかければかけるほど効果が大きい
どれも重要ですが、③の時間が一番重要になります。
先ほどの表を見て頂いて
単利の10年目は200万円、20年目は300万円、30年目は400万円、40年目は500万円、50年目は600万円となっています。
では複利はというと、10年目は259万円、20年目は672万円、30年目は1,744万円、40年目は4,525万円、50年目1億1,739万円となっています。
徐々に差が開いていき20年目には2倍の差、30年目には4倍の差、40年目には9倍の差、50年目には20倍の差となっています。
バフェット氏が複利を使わないとお金持ちになれないと言ったのも納得できるのではないでしょうか?
株式の場合、もらった配当金で同じ株を買い増しする「再投資」をする事によって「複利」効果を得る事が出来ます。
この複利の効果を得るために長期投資をしなければならないのです。
時間が投資をする上で最大の武器になりますので、今すぐ始める事が大切になってきます。
まとめ
①S&P500インデックスファンドに投資する
②毎日、毎週、毎月など一定のスパンで一定額を投資する(ドルコスト平均法)
③長期投資をする(少なくとも10年、理想は一生を通しての資産運用)
日本でS&P500を扱っている商品は現在
三菱UFJ国際 e-Maxis slim 米国株式(S&P500)
SBI証券 SBIバンガードS&P500インデックスファンド
この2商品になります。投資信託であれば、もらった配当金は自動的に再投資に回りますので、一度積立てを始めてしまえば、あとは老後まで寝て待つだけで良いです。
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