資産運用や投資を始めようとする際、損する事を極端に恐れ、なかなか行動に踏み切れない方も多いかと思います。
そういった方はコロナウィルスで株価が暴落する中、「こんな時に資産運用なんか始めるべきではない」と考えている事でしょう。
おそらくこれは日本人の99%ぐらいの人が持っている考え方ではないでしょうか?
でも、お金持ちになるためには普通の人と同じ考え方ではダメなんですね。少し視点を変える必要があります。
そもそもお金持ちは株価が上がった下がったで儲けようなどど考えません。株なら株数、投資信託なら口数を増やして儲けます。
何故なら株価は何年経っても上がったり下がったりするのに対して、一度積み上げた株数や口数は絶対に減らないからです。お金持ちはここにフォーカスしています。
では実際にお金持ちになった人は、この相場の上下にどの様に対応しているのでしょうか?
それは毎月や毎週、毎日など一定のスパンでコツコツ積立投資をする事です。
実はこのコツコツ投資は恐ろしい効果を秘めています。
ひとつの例として一括投資した場合と毎月積立て投資をした場合を比較してみましょう。
皆さんが今から1年間投資をする予定で予算は12万円とします。
上の表はある投資信託の一口当たりの価格の推移を示しています(表中段)。実際にこんな値動きをする投資信託はありませんし、最初の1月の時点は今後投資信託の価格が上がるか下がるか分からないので、仮の話として捉えて下さい。
では今から投資を始める1月に予算の12万円を最初のタイミングで一括投入します。
1月の投資信託の一口の価格10円なので、12万円÷10円=12,000口買えます。
その後この投資信託の価格はみるみる下がり始め、9月には最低の一口2円まで落ち込みます。その時点では12,000口×2円=24,000円でマイナス96,000円となります。もう目も当てられません。投資なんかやるんじゃなかったってレベルです。
その後最終の12月には一口5円まで回復しますので、12,000口×5円=60,000円まで回復しますが、依然マイナス60,000円です。いつ暗闇から脱出できるか不安でいっぱいになっている事でしょう。
では、一括で投資するのではなくて、毎月1万円ずつ投資した場合はどうでしょうか?
最初の1月は一口10円なので1万円で1,000口買えます。その後投資信託の価格はみるみる下がりますが、注目して頂きたいのが同じ1万円で買えた口数です。
1月 1,000口
2月 1,111口
3月 1,250口
4月 1,429口
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9月 5,000口
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12月 2,000口
投資信託の価格は下がるものの、1万円で買えた口数はどんどん大きくなり、最低まで下がった9月には1万円で5,000口買えています。
最終的に27,123口買えていて一口5円なので、135,615円となり、投資金額12万円と比較するとプラス15,615円となっています。
最初の一口10円と比べると、半値の5円までしか戻っていないのに不思議ですよね?
でもこれは価格が下がった時も買っているためです。価格が下がる事は一見ダメなように見えますが、今積立てしている人にとってはこれ以上ないチャンスな訳なんですね。
ちなみに一定のスパンで一定額を積み立ていくこの手法を「ドルコスト平均法」と言います。
投資の神様ウォーレン・バフェット氏はこのドルコスト平均法について次の様に解説しています。
設問1
あなたは死ぬまで毎日ハンバーガーを食べ続けたいと思っているが、牛肉の生産者ではありません。
牛肉の値段は高い方がいいですか?安い方がいいですか?
→答えは言うまでもなく、安い方がいいでしょう。
設問2
あなたは今後5年間の収入のある部分を貯蓄し続ける予定で、それを株式投資に振り向けます。
株価は高い方がいいですか?それとも安い方がいいですか?
→今度は多くの人が答えを間違えます。自分たちは当分株式を買い続ける立場なのに、株価が上昇すれば元気になり、下落すれば意気消沈するのです。これでは、これからハンバーガーを買いに行くのに値上がりを歓迎するのと同じで全くバカげています。株価が上がって喜ぶのは今から売ろうとしている投資家だけで、買い続けようとするなら下がり続ける方を喜ぶべきなのです。
どうでしょうか?すごく分かりやすく解説していると思います。
今積立てしているのに、何故株価が下がるとダメなんでしょうか?
多くの方が服を買う時はバーゲンとか安い時を狙って買いに行くくせに、株のバーゲンセールが来るとみんな逃げていくんですね。
何故かお金の事となると違った行動をとってしまいます。
なので株で損するのが怖いとか、損するのが嫌だというのは間違った考えで、株が下がった時こそ買うべきなのです。
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