実際のところ投資に知識、経験、スキルは必要ない?
特別な知識や経験、スキルがないと投資で勝てないと思っていらっしゃる方が多いですが、実際のところ投資にこれらのものは必要ありません。
そんな事よりもっと重要な事があるんですね。
では、なぜ知識、経験、スキルは必要ないのか解説していきます。
スキルが必要ない理由
まずはスキルですが、投資と言うと「株を売ったり買ったりして利益を出すもの」と思い込んでる方が多いですが、全く誤った考え方で投資に関してスキルなど全く必要ありません。
しょっちゅう売ったり買ったりを繰り返すという間違った感覚を持っていると、「儲けているヤツはチャートの読み方が上手いに違いない」とか「儲けているヤツは先見の明がある」などと思いがちです。
しかしながら、過去のデータからチャート分析しても必ずしもその通り動きません。従って、結局当たるかどうかは運なんです。だからテクニックなんてあっても意味がないのです。
先見の明に関しても、仮にテンバガー(10倍株)を見つけたとしても「たまたま当たった」に過ぎません。では、また同じ事が出来るのか?というと滅多にテンバガーにはお目にかかれないので、やはり運なのです。
スキルなど身に付けても、結局は運が良くて当たったに過ぎません。最初は当たっても、次は外れるかも知れません。最初当たった事によって「自分は才能があるかも?」と思い込み、2回目に外れても「大丈夫、まだ最初のプラスが残っている」と安易に考え、その内に負けこんでくる。そんな人ばかりです。
スキルと言っても結局当たったかどうかは運なのです。何度やっても同じ様な結果が残せるのが本当のスキルです。皆さんは仕事で何度もミスしますか?おそらくしないと思います。スキルが身に付いているからです。しかしながら、投資に関しては同じ事は2度と起こりません。何度成功しても次の成功が約束されている訳ではないのです。
私が皆さんに勧めたいのは、こんな運頼みのやり方ではありません。
知識が必要ない理由
色々な企業の情報を知っていても、やはりその企業がどうなるかなんて誰にも分かりません。
アメリカのコダックはアメリカ本土でカメラフィルムのシェアを9割誇っていましたが、デジタル化の波に乗り遅れ破綻んしてしまいました。
同じくアメリカのエンロンは、エネルギー・IT系で全米第7位まで上り詰めた企業です。しかしながら実体は不正会計・粉飾決算のウソで塗り固められた会社になっており、ついには資金繰りが滞り破綻しました。退職の為に401k(日本の確定拠出年金制度の様なもの)で、持ち株会をやっていた従業員は会社が潰れた事で収入を失い、財産(401kの株)も失い、悲惨な目にあったそうです。
日本ではライブドアが粉飾決算で上場廃止になりました。当時ライブドアはぐいぐい来ている会社だったので、株を買った人の多くが損したそうです。
日本を代表する電機メーカーの東芝も下手すると粉飾決算で上場廃止になっていたかも知れません。
東電は震災の原発事故で信用を失い、株価は1/4~1/5ぐらいまで落ちました。
この様に色々な企業の情報を持っていたとしても、その企業が将来も躍進し続けるかは不確実です。いつ時代の波に置いていかれるか分かりません。
また、不正会計や粉飾決算もその会社の本当に中枢の人しか分かりません。外部からは判断しようがないのです。
スキル同様、結局当たったかどうかは運次第になります。
何度も言いますが、私はこんな運まがいな事を皆さんに勧めたい訳ではありません。
経験が必要ない理由
経験は当然、実際に経験しないと身に付きませんし、実際のところ、経験は必要です。
でも何故不要だと言うのか?
自分で経験したことがなければ、他人の経験を借りれば良いのです。
例えば、皆さんが新入社員で会社に入ってトラブルに出くわした時、どの様に対処しますか?
自分で何とかしますか?おそらく無理でしょう。
ほとんどの方は先輩の社員に聞くはずです。何故なら、先輩は新入社員の皆さんより、より多くの事を経験しているから。
先輩社員は成功も失敗もたくさん経験しているはずです。だから、先輩の聞くのです。
でも、何故かお金の事になると、その事がすっ飛んでしまい、自己流投資に走り、投資からフェードアウトしていく人を多く見てきました。
成功した人の話を聞くのも良いでしょう。本を読んで参考にするのも良いでしょう。
失敗した人の体験談を聞いたり、本を読んだりして反面教師にするのも良いでしょう。
とにかく経験は先人から聞けばよいのです。
「経験がないから」といって投資を疎遠していては、いつまで経っても始められません。皆さんにとって一番の財産である時間が刻一刻と過ぎていきます。
経験は成功者または失敗者から借りれば良いのです。自分でいきなりゼロから経験を作るのは至難の業です。俗に言われる「高い授業料」を払って終わりという事になりかねません。
ではどうすれば良いのか?
とはいっても、なかなか勉強する時間が取れない人も多いでしょう。
そんな方にはアメリカの「S&P500インデックスファンド」という投資信託をお勧めします。
これはS&Pグローバルレーティング社が選定するアメリカの上位500社に投資するというもので、これに例えば毎月1万円の積立て投資をすると自動的に500社に分散投資されます。
この500社はS&Pグローバルレーティング社が随時入替えを行っていますので、皆さんがいちいち選定する必要がありませんし、仮にどこか1社が潰れても大したダメージにはなりません。
個々の企業の情報など全く必要ないんですね。つまり、全く知識は要らないという事です。
また、複利の効果を得ようと思ったら、長期で保有しなければならないため、短期的な売買は全く必要ありません。したがってテクニックもまったく必要ありません。
また、S&P500インデックスファンドはアメリカの経済を背景にずっと伸び続けています。
世界最高の投資家ウォーレン・バフェット氏は一般投資家に「S&P500インデックスファンド」への投資を推奨しています。
投資のすべてを経験した彼が言うのですから間違いないでしょう。投資を始めてからで良いので、彼について勉強してみるのも良いでしょう。すごく参考になるはずです。
日本でこのS&P500を扱った投資信託でお勧めのものは
SBI:SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド
三菱UFJ国際:eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
の2本です。どちらも信託報酬が0.1%/年を切っていますので、正直どちらでも良いです。
今すぐにでも積立て投資を始めましょう。
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