株式の場合、複利で増えるのは株価ではない
多くの方が投資を始めて最初(5年以内ぐらい)の頃に、自分の資産がプラスに転じていると「複利効果が働いている」と勘違いします。
そもそも複利はそんなに早く効果は出ませんし、複利で増えるのは株価ではありません。
始めて最初の頃は、複利効果よりも株価の上下の影響を受けやすいです。
株式の場合、複利で増えるのは何なのか?
複利は利息にも利息が付くという仕組みでしたよね?
もらった利息にも利息が乗るというのは銀行預金の場合、イメージはつきやすいかも知れません。
株式の場合は、株価によっても金額が上下するので減る事もあります。
複利が効いていても減る事もあるという事ですね。
複利の仕組みから言うと、複利をプラスに働かせればデメリットは生じません。※複利はマイナスに働かせる(=借金をする)とデメリットが生じます。
先程減る事もあると言いましたが、減っているのは株価であって、その間も確実に複利の効果は得られています。
株式の場合、どの様に複利効果が得られるかというと、株数が複利で増えます。
株式は保有していると所有している株式数に応じて、定期的に配当金がもらえます。
株式を複利運用する場合、この配当金で更にその株式を買い増しします。受け取ってそのままにしてはいけません。
買い増しすればその分株式が増え、次期の配当金が多く受け取れます。
そして更にもらった配当金を再投資すれば、更に株数が増え、株数が増えた分配当金も増えます。
なので株数がどんどん増えて、配当金もどんどん増えてという複利効果が得られる訳です。
複利プラスに働かせればデメリットはないと言いましたが、株式の場合、積み上げた株数は絶対に減りません。←これポイントです
だたし、株式そのものの価値が0になる事も十分あり得ますが、S&P500インデックスファンドの様に500社に分散していれば、500社全部潰れない限り投資信託の価格が0になる事は有り得ませんので、このあたりでもインデックスファンドの有効性はあると思います。
株価が下がるのが怖い?
この複利で増えるのは株数であるという原理が分かっていれば、株式なら株数、投資信託なら口数が積み上がった方が次期の配当金や分配金が増えるので優位である事が分かると思います。
株式や投資信託は、価格が下がれば下がるほど同じ金額で買える数が多くなります。
なので、特に投資を始めたすぐの頃は下がっていてくれた方が、たくさん数を積み上げられるので優位なのです。
なので、複利運用の場合、株価の下落は恐れるどころか歓迎すべきです。
ところが多くの方は、株価が下がるとこれに我慢できずビビって売却してしまいます。
株価の上下で一喜一憂せず、積立投資している途中に株式や投資信託の価格が下がった時は、「より多くの数を買えている」と認識するようにして下さい。
コメント