投資で損したくない!
投資をやりたいけど、損するのが怖くて投資に踏み込めない方がけっこういらっしゃいます。
でも、残念ながら投資をする以上マイナスになる事は絶対に避けられません。必ずマイナスになる時期はあります。一方的に価格が上がっていく投資対象はないんですね。
投資というと必ずリスクというものが絡んでくるのですが、投資でいうリスクは「不確実性」を指し、価格が変動(上下)して結果的にどうなるか分からないということを指します。
つまりリスクがないというのは価格が変動(上下)しないという事になるので、お金を増やそうと思ったら必ずリスクを取らなければならないんですね。つまり必ず減る可能性もくっ付いてくる事になります。
よく「元本保証で増えるものはないか?」って探す方がいらっしゃいますが、元本保証というのは価格が下に動かない事を指しますので、価格は上にも行かないのです。つまり「元本保証で増えます」は詐欺という事です。そもそも元本を保証して投資を募るのは出資法違反なので犯罪です。
損する可能性を極力減らすためには?
全体に損しない方法はありませんが、損を極力回避する方法で長期投資・分散投資があります。
長期投資
まず、長期で運用する事で複利の効果が得られます。
複利についてはこちら→長期投資をしなければならない理由は株価の値上がりが期待できるからじゃないですよ!
この複利の効果を得る事で株数自体を増やす事が出来ますので、多少の株の暴落ではマイナスになりにくくなります。
複利の効果を得るためには時間が最大の武器になりますが、目に見えて効果が出るまでに20~30年かかりますので、一刻も早く投資を始める事が重要です。
複利については相対性理論を発表したあのアインシュタインですら「人類最大の発明」と言っているぐらいですので間違いなく効果のある方法なのです。
続いて分散投資にはどういった方法があるかというと、銘柄分散、地域分散、時間分散です。
分散投資
銘柄分散
まず銘柄分散ですが、例えば皆さんが買いたい会社の株があって、それを買ったとします。その会社が潰れてしまったらどうでしょうか?その株は価値がゼロになってしまします。ダメージは100%です。
では2社に分散して投資したらどうでしょうか?1社潰れてもダメージは50%に軽減されます。3社に分ければダメージは33%ですし、4社なら25%です。100社に分ければ1%までダメージを減らす事が出来ます。
個人で色々な株を買って分散する事も出来ますが、非常に手間がかかってしまいます。
これを一発で解決する方法がインデックスファンドです。例えば日本でいうと日経225インデックスファンドという投資信託がありますが、これは日経平均株価を構成する225社を全部買うという手法なので、一気に分散効果が高まります。
アメリカならS&P500インデックスファンドがありますし、世界株式インデックスファンドの様に世界中に分散投資する投資信託もあります。
インデックスファンドを買うだけで分散投資の問題は解決です。
地域分散
日本ばっかりに投資する方がいらっしゃいますが、日本の経済が転んでしまったらどうでしょうか?銘柄分散しなかった時のように大きなダメージを受けてしまうかも知れません。
実際、日本はこれから急激な人口減少・少子高齢化を迎え、経済的に厳しくなってくる事が予想されています。人口減は、その国の中で物が売れなくなってくる事を意味しますので、当然日本全体でいうと消費が少なくなり、色々な会社の業績が悪くなってくる事が予想されますので、株価にもいい影響はありません。
一方、世界全体でいうと新興国を中心に人口はまだまだ増えていきます。人口が増えれば物が売れますので、色々な企業が儲かり、株価にもいい影響があります。
つまり日本の様に人口が減って経済成長が期待できないところに投資するよりは、世界全体の様に人口が増えて経済成長が期待できるところに投資すべきなのです。
先ほど挙げたS&P500インデックスファンドや、世界株式インデックファンドがそれにあたります。
時間分散
時間を分散する方法で「ドルコスト平均法」って皆さんご存知でしょうか?これは持っている資金を全部一気に投入するとリスクが増すので、投資するタイミングを分散してリスクを減らしましょうという手法です。
仮に皆さんがこれからインデックスファンドを購入するとして予算は12万円あるとします。
その12万円を最初のタイミングで全投入した場合と、毎月1万円ずつ積立て投資した場合を比較してみましょう。
最初の1月のインデックファンドの1と口の価格は10円なので、12万円で12,000口買えます。
その後このインデックスファンドの価格はみるみる下がり始め、9月には一口2円まで下がっていますので、12,000口×2円=24,000円でマイナス96,000円となってしまいます。
12月には一口5円まで回復しますが、12,000口×5円=60,000円でマイナス60,000円となり、依然マイナスのままです。
では、毎月1万円ずつ投資した場合はどうでしょうか?
最初の月は1万円で1,000口買えていますが、その後投資信託の価格が下がるにつれ、同じ1万円で買えた口数はどんどん増えていきます。一番下がった9月には1万円で5,000口買えています。
12ヵ月合計で27,123口買えたので27,123口×5円=135,615円となり、プラス15,615円となります。
投資信託自体の価格は最初の半値(10円→5円)までしか戻っていないのに、お金が増えています。これは何故かというと価格が下がっている時も買っているからです。
通常、例えば洋服を買う時は皆さんバーゲンなど安い時を狙って買いに行きますが、株が暴落したと聞くと株式市場から引いていきますよね?
洋服も株も下がった時が買い時なのに、何故か洋服と株では違う行動をとってしまいます。
ただ株の場合はいつ価格が上がるか下がるか分からないので、必ず一定間隔、例えば毎月、毎週、毎日の様に一定額(例えば1万円とか)を積み立てていくのがベストです。この手法(ドルコスト平均法)を使う事で、皆さんが大嫌いなマイナスでいる期間が限りなく少なくなります。
まとめ
①元本保証で(損せずに)お金が増えるものはないと心得る事。
②複利を利用した長期投資をする事(時間が投資をする上で最強の武器である)。
③銘柄分散:インデックスファンドで運用する事
④地域分散:S&P500や世界全体に投資する事。
⑤時間分散:毎月、毎週、毎日など一定期間に一定額を積立て投資する事。
ポイントはこれらのルールをしっかり守る事です。ほとんどの人が「もっと儲かる投資はないか?」「もっと手っ取り早く儲ける方法はないか?」と危険な投資法に走り、結果打ちのめされます。
何があっても方針を変えないつもりで資産運用に臨んで下さい。
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