何故、初心者にとってS&P500インデックスファンドが最強なのか?
初心者がよくやりがちなミスとは?
投資初心者が良くやりがちなミスで、雑誌やインターネットで得られた情報で投資手法をマネるというのがあります。
特に雑誌なんかでありがちなのですが「テンバガー株を探せ!」などと言って、色々な個別銘柄を紹介するというものです。
テンバガーというのは10倍株の事で、これから買った値段の10倍になるかもしれない株を紹介している訳なのですが、はっきり言って雑誌に載っている時点で既に遅いという事と、仮に10倍株になったとしても運でしかないからです。
まず、雑誌に載っている情報というのは既にプロは何週間前に入手している情報であるという事です。そういった情報は瞬時に市場に反映される(これを効率的市場仮説と言います)ため、週一か隔週ぐらいで販売される雑誌の情報を見たところで遅いのです。
そして今キテいる会社でもライバルが現れて、価格競争に巻き込まれて、あっという間に株価が下がっていくという事も十分あり得ます。※カッパ寿司なんかがいい例じゃないでしょうか?
新興企業がすぐに参入障壁(その事業への参入の難易度を指します)を築ければ良いですが、それが築けているかどうかを初心者が判断するのは不可能です。
また、雑誌やインターネットの情報に共通して言える事ですが、内容を見ていると「初心者でも勝てるのではないか?」とか「すぐにお金持ちになれるのではないか?」という錯覚に陥る事です。
でもよく考えてみて下さい。皆さんが株を取引している画面の向こうが側にいるのは誰なのか?という事です。
プロ、セミプロ、アルゴリズム(プログラムにそって瞬時に株取引をする)などのAIです。
皆さんはそういったライバルを相手に勝負を挑んでいかなければなりません。
日本ではほとんどの方がサラリーマンです。仕事をしながら片手間で彼らに勝てますか?
勝てると思うなら勝負してみると良いでしょう。少なくとも勝ちたいのであれば、仕事はやめて専業のトレーダーとなるべきです。
それが出来ない方は個別株を選んだり、短期的な売買をするのはやめた方が良いでしょう。
インデックスファンドって?何がいいの?
さて、素人がプロに対抗し得る手段としてインデックファンドというのがあります。
日本であれば日経平均というのがあるのですが、日経平均は日本を代表する225社の平均値の株価の事です。
インデックスファンドの場合、この225社を全部買います。
なので、このインデックスファンドを購入すれば、ほぼ日経平均と同じ値動きをする訳です。
個別株を研究する必要はありません。上昇が見込める市場であれば、買ってずっと(少なくとも10年以上)保有しておけば、複利の効果も相まってそうそう負けないはずです。
日本のインデックスファンドじゃダメなの?
先程、「上昇が見込める市場であれば」と言いましたが、残念ながら日本の経済は今から厳しいものになってきます。
何故なら、今から日本の人口は急激に減っていくからです。生まれてくる数に対して、死んでいく数の方が多いからです。
投資の神様ウォーレン・バフェット氏は「その国の株価は、その国のGDPに収斂していく」と言っています。
GDPというのは国内総生産の事で、難しく言うと「国内で生まれた付加価値の総数」なのですが、簡単にいうとその国でどれだけお金が消費されたかという経済規模を表す指標です。
つまり、その国でGDPが上昇しいけば、株価も自然と上がっていくという事を意味しています。
日本では人口が減っていくのは確実なので、国内の消費はどんどん下がっていきます。
人口2億人と人口1億人はどちらがお金を消費するかを考えたら分かると思いますが、人口が減る国ではGDPは下がる一方です。
確かに世界的に競争力がある会社であれば生き残れる可能性はあります。しかしながら日本全体で言うとかなり厳しくなる事は間違いないのです。
S&P500インデックスファンドの有効性
ウォーレン・バフェット氏は「S&P500インデックスファンドに90%、短期債券(アメリカ国債)に10%投資しなさい」と言っています。
また、S&P500インデックスファンドに投資する事が投資の世界では「最適解」と言われています。
S&P500とはS&Pグローバルレーティングという格付け会社が選定したアメリカの上位500社の事です。
S&P500インデックスファンドというのは、この500社の株を全部買うという手法です。
アメリカ(を含め世界)の人口はこれからも増えていきますし、アメリカは世界的な企業をたくさん抱えています。例えば「GAFA」といって、グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの様なメガカンパニーがあげられます。
このGAFAだけで日経平均を上回る時価総額を誇ります。こういった企業は世界的にも力がありますので、世界の人口が増えれば増えるほど収益を上げる事が出来ます。
残念ながらリスク(不確実性)の伴う事なので、将来株価が上がるかどうかは確約は出来ません。
しかしながら世界の人口は間違いなく増える事を考えると、日経225インデックスファンドではなくて、S&P500インデックスファンドの方が優位性がある事は一目瞭然です。
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