買うべき商品はたったひとつ
日本に6,000商品あるという投資信託の中で何を選んだらよいか分からないという方も多いかと思います。
投資信託を選ぶときに
「今調子の良い投資信託を買ってみようかな」
「人気の投資信託を買ってみようかな」
「新商品が出たからやってみようかな」
こういった選び方をする方も多く見受けられますが、こういった選び方はあまり良い結果に結びつかない事が多いです。
じゃ何を選んだら良いのか?っていう話なんですが、実際のところ投資方法に正解っていうのはありません。「これが絶対」っていうのはないんですね。もしかしたら皆さんがたまたま選んだ投資信託が運良く炸裂するという事も十分あり得ます。
でもそれは所詮運でしかありません。結果オーライなんです。
実は投資には正解というのはないんですが、「最適解」というのが用意されています。これは誰がやっても同じような結果が得られますし、長い歴史を見ても圧倒的安定性がありますので、初心者はもちろんベテランでも投資の中心であるべき商品です。私も投資歴15年経ちますが、今でも資産の中心になっている商品です。
ちなみに「最適解」というのは、「一番良い答え」という事ではなく「もっとも適した答え」という事になります。
投資の神様が一般投資家に推奨する商品とは?
投資の神様ウォーレン・バフェット氏は一般投資家に対して次のようにアドバイスしています。
「S&P500インデックスファンドに積立て投資をしなさい」
いくつかキーワードがありますね。
「S&P500」
「インデクスファンド」
「積立て投資」
これらのキーワードをひとつずつ解説していきます。
S&P500とは
S&P500とはS&Pグローバルレーティングという格付け会社が選定するアメリカの上位500社の事です。S&Pは昔はスタンダード&プアーズという名前で有名でしたが社名変更しました。こちらの名前はご存知の方も多いかと思います。
インデックスファンドとは
投資信託の中にはアクティブファンドとインデックスファンドがあります。
投資信託を運用する人の事をファンドマネージャーというのですが、アクティブファンドはそのファンドマネージャーが購入する株を選択します。
企業を分析したり、市場調査をしたり、場合によっては経営者と話をしたりして購入する株を決めます。
一方、インデックスファンドというのは、例えば日経平均株価ってありますよね?あれは日本を代表する225社の平均の株価になりますが、例えば日経225インデックスファンドであれば、その225社全部の株を買うという手法を取ります。
アクティブファンドとインデックスファンドどちらが良いかというのは、購入してから少なくとも10年以上経たないと分かりません。
実際のところ、インデックスファンドに勝てるアクティブファンドは2~3割しかいないと言われており、プロでも銘柄選択は難しい事が分かります。
10年以上経ったときに、あまり実力のないアクティブファンドだったという事が分かってしまうと、皆さんにとって一番大切な時間を棒に振ってしまう事になるので、やはり無難な方を選ぶとなるとインデックスファンドという事になります。
S&P500インデックスファンドというのは、アメリカの企業上位500社全部の株を購入する方法なので分散効果も絶大です。
何故、アメリカの投資信託なのか?
S&P500の過去の価格の推移と日経平均の推移を比較すると
去年(2019)の年末までの推移ですが、日本は30年前の株価を未だに超えられていません。
一方、S&P500は多少上下はあるものの基本右肩上がりで、どこの20年を切り取っても一回もマイナスになっていません。
しかも日本はこれから人口が急激に減っていきますので、こういった経済成長が期待できない国に投資すべきではなく、ちゃんと経済成長が見込める国に投資すべきです。
何故積立て投資をしなければならないのか?
何故、積立て投資をしなければならないかと言うと、やはり「株は先が分からないから」という事になります。
ずっと右肩上がりで上がってくれたら、それに越したことはありませんが、先ほどのデータを見る限り、株というのは必ず上がったり下がったりします。一方的に上がっていく事はあり得ません。
例えば皆さんが今から1年間投資をする予定で、予算が12万円あったとします。
この12万円を最初のタイミングで一括投資した場合と、毎月1万円を12か月積立て投資をした場合を比較してみましょう。
これはある投資信託の一口当たりの価格の推移を示しています。最初一口10円ですが、そこからみるみる価格は下がり、9月には最低の一口2円、最後の12月でも半値の5円までしか戻らなかったという仮にこういった値動きをする投資信託があったとします。
最初の1月の時点では今後どうなるかは分からないので、あくまで仮の話になります。
では最初の1月の時点で12万円全投入したとします。一口10円なので12万円÷10円=12,000口買える事になります。
9月には一口2円になりますので、12,000口×2円=24,000円でマイナス96,000円です。凹みますね。
12月には5円まで戻りますが、それでも12,000口×5円=60,000円でマイナス60,000円です。投資なんてやめておけば良かったと思うかも知れません。
では毎月投資した場合どうなるかと言うと、1月は一口10円なので10,000円で1,000口買えています。2月は9円に下がりますが、同じ1万円で1,111口買えています。その後価格は下がるものの、買えた口数はどんどん上がります。一番下がった9月には10,000円で5,000口買えています。
最終的に12月までに何口買えたかと言うと27,123口買えています。
12月の一口の価格は5円なので、27,123口×5円=135,615円となり、プラス15,615円となります。
最初の半値までしか戻っていないのに増えている。ちょっと不思議な感じがありますが、これは価格が安い時もしっかり買っている為で、価格がある程度戻ってくると資産が増えている状態になります。
ところが多くの方はマイナスになる事を恐れ、株がマイナスになったりすると買う事をやめてしまいます。そうすると平均の取得単価が高くなってしまい、かえって不利になります。
この毎月積み立てる方式を「ドルコスト平均法」というのですが、バフェット氏はこのドルコスト平均法を次の様に解説しています。
設問1
あなたは死ぬまで毎日ハンバーガーを食べ続けたいと思っているが、牛肉の生産者ではありません。
牛肉の値段は高い方がいいですか?安い方がいいですか?
→答えは言うまでもなく、安い方がいいでしょう。
設問2
あなたは今後5年間の収入のある部分を貯蓄し続ける予定で、それを株式投資に振り向けます。
株価は高い方がいいですか?それとも安い方がいいですか?
→今度は多くの人が答えを間違えます。自分たちは当分株式を買い続ける立場なのに、株価が上昇すれば元気になり、下落すれば意気消沈するのです。これでは、これからハンバーガーを買いに行くのに値上がりを歓迎するのと同じで全くバカげています。株価が上がって喜ぶのは今から売ろうとしている投資家だけで、買い続けようとするなら下がり続ける方を喜ぶべきなのです。
服を買う時はバーゲンセールで買うのに、株や投資信託のバーゲンセールが来ると市場から逃げてします。
物を買う時も株や投資信託を買う時も安いに越したことはないのです。
まとめ
S&P500インデックスファンドに積立て投資をする
毎月なるべく多くのお金を積み立てて下さい。そして最低10年は続けて下さい。20~30年と続けていくと、複利の効果で皆さんの資産が莫大に増えているはずです。
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