資産運用をした方が良いのか?住宅ローンを変動金利にして繰り上げ返済する方が良いのか?という質問をよく受けますが、答えとしては住宅ローンの変動金利にして繰り上げ返済するのは愚の骨頂です。
多くの人が銀行から「変動金利がいいですよ~、過去20年はずっと金利低かったんですよ~」なんて言われて、勧められたままに変動金利にしてしまうのではないでしょうか?残念なが銀行は皆さんの事を考えて、変動金利を勧めている訳ではなく、単に銀行が金利上昇のリスクを取りたくないから変動金利を勧めているに過ぎません。金利が上がって利息が大きくとれるチャンスがあるのに、長期の低金利で固定してしまうと、それが出来なくなってしまうからです。
銀行はお金を増やす時は低金利で固定しない、利息を払う時は高金利で固定しないという鉄則を知っています。バブルの時に高金利の10年定期で苦い思いをした教訓があります。
皆さんは銀行が有利な方と逆の方法を取らなければならないのですが、残念ながら一般の人は頭の中がこうなっています。
金利が0.001%しか乗らないなら、借金が1.5%の複利で増えていく住宅ローンを繰り上げ返済した方がマシとなる訳です。しかも変動金利の方が金利が安いですから、変動金利の繰り上げ返済は一見効率が良い様に見えます。
この考えは日本人の90%の人が持っている考え方だと思いますが、残念ながら人と同じ事やっていては、お金持ちにはなれません。
お金持ちの頭の中はこうです。
住宅ローンよりも高い利回りで運用できる方法を知っているので、住宅ローンの繰り上げ返済はせず、資産運用にお金を回した方が良いという事になる訳です。
残念ながら日本人の99%が、10%で運用できるものが見えていません。
なので、「預貯金VS変動金利の繰り上げ返済」という勝負になってしまい、「変動金利の繰り上げ返済が最強!」という事になります。
住宅ローンVS資産運用で、住宅ローンを変動金利にしてしまうと、金利が上がる事が怖いので繰り上げ返済せざるを得なくなってしまいます。
本来であれば運用に回せるお金を繰り上げ返済に回さなければならなくなり、機会損失となってしまいます。
金利は固定にしてだらだら借金を返済し、片方では高い利回りで運用した方が、大きくプラスに出来る可能性が高いです。「-1.5%の複利」VS「+10%の複利」
フラット35なら、今の低金利を35年も約束してくれる訳ですから、使わない手はないです。
なので、「変動金利の繰り上げ返済」は愚の骨頂なのです。
しかも低金利の時に35年固定の住宅ローンを組んでしまえば、低金利の長期債券を金融機関に売りつけている様なものなので、金融機関にとってはめちゃくちゃ不利です。お金を増やす時に低金利で固定するのはご法度です。金融機関はボランティアではないので収益を出さなければならないから尚更です。※この段落は何となく理解して頂ければ良いです。
また、そもそも家は財産では有りません。ローンを返し終わった頃には、減価償却して殆ど資産価値はなくなっているでしょうし、人口が減る日本では土地の価値も怪しいです。需要と供給の観点からいうと、おそらく価値は下がっていくことでしょう。
ローンをせこせこ頑張って払ったのに、払い終わった事には価値がないという悲惨な事になります。そういった面でも価値の減るものにお金を費やすべきではなく、価値が増えるものに投資をする事が重要になってきます。
最後にもう一点、賃貸は借り物だけど、持ち家なら自分のものに出来ると思って住宅を購入する方もいらっしゃいますが、残念ながらどう頑張っても不動産はあなたのものになりません。
固定資産税や相続税を払わなければ、容赦なく国が差し押さえます。つまり不動産の真の所有者は国であり、一生あなたのものになる事はありません。そういったものにお金を費やすのはナンセンスです。
まとめ
・変動金利の繰り上げ返済は日本人の90%ぐらいが取る手法で愚の骨頂。変動金利のデメリットは金利が上がって借金が返せなくなってしまう事なので、変動金利にしてしまうと、繰り上げ返済せざるを得なくなる。つまり、より高い利回りを期待できる資産に投資出来なくなる。
・お金持ちは、固定金利にして繰り上げ返済は行わず、その分を住宅ローン以上の利回りが期待できる資産運用に回す。
・住宅は年数経てば価値が落ちていくものなので、そういったものにせこせこお金を払うべきではない。株など資産価値が上昇するものにお金を値やすべき。
・不動産の真の所有者は国であり、一生みなさんのものにはならない。
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