資産運用する際に失敗から学ぶ事も大切ですが、失敗できる程お金に余裕がない人が多いのも事実です。
そこで、失敗を最大限避けるために人が陥りやすい失敗例を挙げていきます。
①【無知】知識がないのにいきなり大金をつぎ込む。
まわりの友達がFX(外国為替証拠金取引)で大もうけしたと聞いて、自分も乗り遅れてはいけないと思い、いきなり大金をつぎ込む。
為替を押し上げる祭りは既に終わっていて、気づいたら為替は大暴落。笑ってしまう様な安い金額で資産を手放す、なんて事が往々にしてあります。
そういった方はまず「投資」と「投機」の違いを知らなければなりません。
資産運用の世界では一般的に
「投資」というのは、長期的にお金を増やすもの。
「投機」というのは、短期的に売買を繰り返して利益を出すもの。
と解されています。
「投資」と聞くと、ギャンブルやマネーゲームなんていう事を想像される方もいらっしゃると思いますが、実はそれは「投機」の事なんですね。
「投資」は英語で「Investment」、「投機」は英語で「Speculation」なので全然違うのですが、日本語だと似ているのでゴッチャになっている人が多いです。
実はお金持ちほど「投機」はやりません。そして「貧乏人」ほど「投機」をやります。
投資は長い時間をかけて「複利」でお金を増やしていくものです。ウォーレン・バフェット氏の様な世界長者番付に載る様な億万長者が実践してます。バフェット氏は特に買った株を何十年と長期保有しています。
投機は株や為替のチャートを見ながら、短期的に売買を繰り返すものです。残念ながら投機で世界長者番付に載っている人はいません。やはりプロでも勝率は6割程度と言われている厳しい世界なので、素人の皆さんがやったらどうなるか分かりますよね?あっという間にお金が吸い取られていく訳です。
投資は儲かっている人のやり方を真似すればだいたい勝てますが、投機はマネできません。何故なら誰かが儲かった時には既に時遅しだからです。つまり「再現性が低い」という事になります。
だから皆さんは「投機」はしてはいけないのです。周りの誰かが儲かってもそれは「たまたま」ですので、あなたはそれを再現する事は出来ないでしょう。
そして多くの方が「投機」をしているのにも関わらず。「二度と投資なんかするか!」といって投資をやめてしまいます。
まずは「投資」と「投機」の違いを知る事が大事です。
②【不安】途中で不安になってやめてしまう。
せっかく知識を付けて投資を始めたとしても、必ずとこかで「何とかショック」などの暴落が起こります。
そうすると「やっぱりこのやり方ではダメなんじゃないか?」「どんどん資産が減っていく。投資なんかしなければ良かった」などと言って投資をやめてしまう方が多いです。
頭では分かっていても、やっぱり不安には打ち勝てないんですね。
「リスク許容度」といって、「自分がどれだけ損に耐えられるか?」という指標があるのですが、投資を始めた時は「暴落しても続ければいいんでしょ?」と思っていても、いざ自分の資産が10%、20%とマイナスになると不安になってしまいます。
「リスク許容度」は自分が思っているより意外と低いのです。始めた時は資産が半分になるぐらいまでは耐えられると思っていても、実際は1%でもマイナスになると凹みます。
投資の知識を教えれる人はたくさんいます。でも投資を続ける勇気を与えられる人はあまりいません。
そんな人は信頼できるFPの様なメンターに付いてもらう必要があります。多少費用はかかりますが、せっかく始めた投資を途中でやめてしまっては全く意味がないのです。
③【欲望】もっと手っ取り早く儲けたくなる。
セオリー通り投資をやっていると、だんだんセオリー通りの投資がかったるくなり、「もっと早く儲けれるものはないか?」「もっと手っ取り早い儲け話はないか?」といって「投機」に走ります。
しかしながら、先ほど言った通り投機で成功できる人は極わずかの厳しい世界です。
せっかく「投資」で勝っていたのに、「投機」で打ちのめされて帰ってくる訳です。
下手すると、信用取引やレバレッジ取引(どちらも借金して投機をする方法)を行って、取り返しがつかないような損失を出してしまい、そのまま市場からフェードアウトしてしまうなんて事もしばしばあります。
明治時代の投資家・本多静六氏は「手っ取り早く成功せんとする人は、手っ取り早く失敗する人である。真の成功には速成もなければ、裏道もない。焦らず、怠らず、長い道を辛抱強く進んでいくより他はない」と言っています。
投資にはとにかく「忍耐力」が必要です。焦らずじっくり確実にお金を増やしていく必要があるのです。
以上の様に【無知】【不安】【欲望】が投資をする上での敵になります。
どれも自分から生まれてくるものです。正しい投資のやり方を勉強するのも良いですが、人が何故失敗するのか?というところも勉強しておいた方がいいですね。
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