投資(資産運用)をしたいけど、とにかく負けたくないという方は多いのではないでしょうか?
残念ながら、投資にはリスク(危険という意味ではなくて、変動に関する不確実性という意味)が付きものになりますので、必ずマイナスになる可能性はあります。
しかしながら、そのマイナスを極力減らすという手法がちゃんとあります。
それは「分散投資」です。
しっかり分散投資をすれば、皆さんの資産が減るリスクを極限まで下げる事が出来ます。
では、分散投資にはどんな方法があるでしょうか?
まず、一つ目に「銘柄分散」です。
例えば100万円で、ある一社の株だけ買ったとしましょう。仮にその会社の株が潰れてしまったら、その100万円はパーになります。100%の損失です。
ところが、例えば50万円ずつ2社の株を買ったとすると、1社潰れても50万円で50%の損失で済みます。
3社なら33%、4社なら25%という様に、分散すればするほど会社が潰れた時の損失は小さくなるんですね。
100社に分散すれば、1社潰れた時の損失は1%です。
しかしながら、個人が100社、もしくはそれ以上の株を購入する事は、時間的、労務的、また精神衛生上難しいです。
でも、それを一発で解決できる投資対象があります。
それは「インデックスファンド」です。
インデックスファンドというのは、例えば日本でいうと日経平均ってありますよね?日経平均って日本を代表する225社で構成されているのですが、その225社を全部買います。
つまり日経平均のインデックスファンドを買えば、自動的に225社に分散される訳です。
市場を構成する株式を全部買う事で、会社個別の倒産リスクや業績悪化リスクは極限まで下がります。
アメリカならダウ平均に連動したインデックスファンドやS&P500インデックスファンドがあります。また、MSCIという指数に連動した「世界株式インデックスファンド」というものもあります。※MSCI=モルガンスタンレーキャピタルインターナショナルの略
世界株式インデックスファンドなら、おおむね1,000社以上に分散出来ますので分散効果は絶大です。
特に初心者はインデックスファンドで投資を始めて下さい。
二つ目は「地域分散」です。
例えば日本だけに投資していたとしましょう。
日本で何とかショックがきたら、自分の資産に大ダメージを受けます。実際に日本がバブル崩壊した時に、日本の株だけ持っている人は目も当てられないほどのダメージを受けました。
仮に日本とアメリカの株を半々持っていたとしましょう。
日本で何かあっても、日本の株だけ持っていた場合と比べてダメージは少なくなります。
これを全世界に分散すれば、各国が持っているリスクを世界中に分散出来ます。
したがって、世界中のインデックスファンドを購入すれば、相当な分散効果があります。
日本のインデックスファンド、アメリカのインデックスファンド、新興国のインデックスファンドなどをバランスよく投資して下さい。面倒くさければ世界株式インデックス1本でも構いません。
次に「時間分散」です。
これはある一つのタイミングで資産を全投入するとリスクが大きくなるので、投資のタイミングを分散しましょうというやり方です。
あるインデックスファンドの価格が最初は一口10円だったものの、そこからグイグイ下がっていって9月には一口2円まで落ち、最終的には一口5円まで戻ってきたとします。
皆さんがこれから1年かけて12万円を投資する予定だったとして、
①「最初のタイミングで資産を全投入した場合」
②「毎月1万円ずつ投資した場合」
の二通りを比較してみましょう。
最初のタイミングで12万円を全投入すると、一口10円なので120,000円÷10円=12,000口買える事になります。
最終一口5円なので、12,000口×5円=60,000円となります。
投資金額は120,000円だったので、▼60,000円です。投資しなければ良かったって思いますよね?
では、次に毎月1万円ずつ投資した場合はどうでしょうか?
一口の価格は下がっていきますが、購入口数がどんどん増えている事が分かるかと思います。
最終的に27,123口買えているので、27,123口×5円=135,615円で▲15,615円となります。不思議ですね、最初の半値までしか戻っていないのにお金が増えています。
これは、価格が下がった時は同じ金額でより多くの口数が買えるからなんですね。
図を見て頂くと、上の一口あたりの価格が下がるにつれ、下の10,000で買えた口数が増えていく事が分かります。
多くの方が株が下がると嫌な気分になるのですが、株が下がったら下がったで購入できる口数が多くなるので全然問題ないんですね。
この毎月など一定のスパンで株等を購入する手法を「ドルコスト平均法」というのですが、この手法を使う事で、高値掴みを避ける事が出来ます。
投資の神様ウォーレン・バフェット氏は次のように「ドルコスト平均法」を解説しています。
設問①
あなたは死ぬまで毎日ハンバーガーを食べ続けたいと思っているが、牛肉の生産者ではありません。
牛肉の値段は高い方がいいですか?安い方がいいですか?
→答えは言うまでもなく、安い方がいいでしょう。
設問②
あなたは今後5年間の収入のある部分を貯蓄し続ける予定で、それを株式投資に振り向けます。
株価は高い方がいいですか?それとも安い方がいいですか?
→今度は多くの人が答えを間違えます。自分たちは当分株式を買い続ける立場なのに、株価が上昇すれば元気になり、下落すれば意気消沈するのです。これでは、これからハンバーガーを買いに行くのに値上がりを歓迎するのと同じで全くバカげています。株価が上がって喜ぶのは今から売ろうとしている投資家だけで、買い続けようとするなら下がり続ける方を喜ぶべきなのです。
毎日食べるものは安い方がいいに決まっているのですが、何故かそれがお金の事になると真逆の考え方になってしまうんですね。人間って不思議です。
皆さんが今から投資を始めようとするなら下がる事を恐れない様にして下さい。何なら下がる方を祈っていて下さい。
まとめ
①銘柄分散 → インデックスファンドを購入する
②地域分散 → 世界中のインデックスファンドを購入する
③時間分散 → ドルコスト平均法を使う
皆さんが投資で負けたくないと思うなら、この3つを必ず守って長期的なスパンで投資して下さい。
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