今はコロナウィルスで株価が乱高下していて先行きが不透明な事から、投資をするのを待った方がよいのではないか?と思われる方も多いかも知れません。
そういう方は株価の売買差益で儲けよう(安く買って高く売る)と考えているという事であり、根本的に考え方が間違えています。
実は統計上、長期投資をした場合、株価が高い時に始めようが、低い時に始めようが、さほど差が出ない事が証明されています。ここでいう長期投資というのは30年以上と認識して下さい。
何故長期投資をすると、投資開始時の株価の差がなくなってくるのでしょうか?
それは「複利」の効果によるものです。実はこの複利というのは恐ろしいパワーを持っていて、爆発的に皆さんのお金を増やしてくれるので、最初の株価なんか正直どうでもよくなります。
では、その「複利」のパワーを見ていきましょう。
金利の付き方には「単利」と「複利」があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
上の表は元本100万円を単利10%、複利10%で運用した場合の一年ごとの推移が書いてあります。
まずは「単利」の方から見ていくと、
1年目 110万円
2年目 120万円
3年目 130万円
4年目 140万円
5年目 150万円
という風に増えていきます。
これは最初に預けた100万円の10%の10万円が毎年利息として乗っかっているためです。
単利は最初に預けた元本だけに利息が乗るという特徴があります。
なので何年経っても乗っかる利息は一定です。
上の表の場合、100万円+10万円+10万円+10万円+… という風になります。要するに足し算で増えていきます。
一方、複利はというと、
1年目 110万円
2年目 121万円
3年目 133万円
4年目 146万円
5年目 161万円
となっています。
単利より増え方が多くなっていますね。これは何故かというと、乗っかった利息にも利息が乗るためです。
1年目は100万円の10%の10万円が利息としてもらえますが、翌年はこの利息10万円を最初の元本(100万円)に組み込み110万円の10%の11万円が利息として乗ります。今度はこの11万円を前年の元本110万円に組み込み121万円の10%の12.1万円が利息として乗ります。
計算式としては100万円×110%×110%×110%×…となり、かけ算で増えていきます。
という風に「足し算VSかけ算」になるので、単利と複利ではどんどん差が開いていく事になります。
特質すべきは10年超です。
単利が
10年目 200万円
20年目 300万円
30年目 400万円
40年目 500万円
50年目 600万円
となっているのに対して複利は
10年目 259万円
20年目 672万円
30年目 1,774万円
40年目 4,525万円
50年目 1億1,173万円
となっています。
どうでしょうか?最初の数字が100万円でなく、90万円とか110万円とかだったとしても後半はほとんど関係なくなってきます。
特に最後の49年目から50年目にかけて約1,100万円ぐらい1年で増えている事になるので、最初の株価がどうだこうだよりも、一刻も早く始めた方が賢明である事が分かります。株価に戸惑って投資を遅らせるのは損失でしかありません。
という訳で今の株価なんか気にしないで、すぐに投資を始めて下さい。過ぎた時間は二度と戻りません。
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