今年こそ「お金持ちになる!」といって手っ取り早くお金持ちになれる方法を探していらっしゃる方も多いのではないかと思います。
テレビや雑誌でよく「ビットコインで億り人」「FXでリタイア(会社を退職)」「テンバガーの見つけ方」など色々な手法が紹介されていますね。
ところがそういった記事を見たところで、あなたが相当な天才でない限り、絶対に上手くいきません。
明治時代の投資家「本多静六氏」は次の様に言っています。
「手っ取り早く成功せんとするものは、手っ取り早く失敗する人である。真の成功に速成もなければ裏道もない。焦らず怠らず、長い道を辛抱強く進んでいくより他はない」
にも関わらず多くの人は、手っ取り早くお金持ちになろうとしてリスクの高い投資に走ります。
ところが、一般に億万長者と呼ばれる人はそんなリスクの高い手法は取っていません。
手っ取り早くお金持ちになろうと考えている人はまず。「投資」と「投機」の違いを知りましょう。
一般的に投資の世界では
「投資」…長期的に利益を出していくもの
「投機」…短期的に売買を繰り返して利益を出していくもの
と解されています。
しかしながら、どこまでが短期でどこからが長期だといった明確な基準はありません。
投資の神様ウォーレン・バフェット氏は次の様に言っています。
「長期保有こそ『投資』であり、短期で売買を繰り返して利ザヤを稼ぐ『投機』とは違う」
「10年株を持ち続ける勇気がないのであれば、10分でも株を持とうと考えるべきではない」
つまり、バフェット氏が投資と投機の境界線を10年と考えている様です。
また、バフェット氏は自身の会社「バークシャー・ハサウェー」の株主総会で、
「理想の保有期間は永遠だ」
と言っている事からも、10年と言わず一度買った株を20年、30年ずっと保有したいと考えています。
何故、億万長者は資産運用を長期で考えるのでしょうか?
実は億万長者はある「仕組み」を使って億万長者になっているんですね。
その仕組みとは「複利」です。
金利の付き方には2種類あります。
「単利」と「複利」なんですが、
「単利」…最初に預けた元本だけに利息が乗る
「複利」…乗っかった利息にも利息が乗る
それぞれ増え方を見ていきましょう。元本100万円を10%で運用した場合です。
「単利」「複利」それぞれ10%で運用していった場合、
10年目
単利 200万円
複利 259万円
20年目
単利 300万円
複利 672万円
30年目
単利 400万円
複利 1744万円
40年目
単利 500万円
複利 4,525万円
50年目
単利 600万円
複利 1億1,739万円
どうでしょうか?最初の10年ではさほどの差はなかったものの、20年、30年と経ってくるとすごい差になってきます。
50年目に至っては約20倍近い数字になっていますね。
億万長者はこの仕組みでお金を増やしていますが、増えるまでに時間が必要な事が理解できるかと思います。
なので億万長者は資産運用を長期で考えるんですね。時間さえあれば資産運用で勝つことが出来るからです。
アマゾンのCEOジェフベゾス氏とバフェット氏の興味深い会話があります。
ジェフ・ベゾス氏「なぜ、みんなあなたの投資手法を真似しないんですか?」
バフェット氏「ゆっくりお金持ちになりたい人なんていないよ」
最初の本多静六氏の話に戻りますが、ほとんどの人がすぐにお金持ちになろうとして、リスクの高い投機に走り失敗します。
なのでお金持ちになれないのです。
また、本多静六氏は次の様に言っています。
「貯金とアルバイトで雪だるま(複利運用の事)の芯を作る。さてこのあとどうするのか?これからが「致富の本街道」である。新しく積極的な利殖法を考える事である。それは断じて投機ではない。『思惑』ではいかん。あくまで堅実な投資でなければならないのだ。」
※投機は英語で「Speculation」と言って、推測する、思惑という意味があります。
本多静六氏はのちに「日本の公園の父」と言われるぐらい公園の設置に多額の寄付をするぐらいになりました。
皆さんも資産運用を考える際は、長期的な視野に立って資産運用を始めてみてはいかがでしょうか?
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